「藻刈り」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。河川に生える藻を刈り取る作業のことを指します。水草の茂る夏から秋にかけて行われ、夏の季語や風物詩になっています。
藻刈舟 樗の陰へ 憩ひ寄る 水原秋桜子
※水原秋桜子は、大正から昭和の時代活躍した俳人です。樗(おうち)とは別名栴檀(せんだん)と言い、水辺に自生する樹木です。
暑い盛りに藻刈りが行われ、作業をする人が暑さを避けて木の陰に憩う様子が詠まれています。
川の藻が繁殖すると、水の流れを妨げるとともに、腐ると水質を悪くするため、須坂市では八木沢川や、権五郎川などで毎夏「藻刈り」が行われてきました。

1988年(昭63年)頃の藻刈り

2006年(平成18年)8月12日「河川ふれあい祭り」
須坂市相之島排水機場において「藻刈り」の実演が行われました。
モーターをつけた舟を使い自動カッターで藻を切っています。

八木沢川から刈り取られた「藻」量の多さに驚きます。
「藻刈り」作業が須坂でも行われていたことを多くの人に知ってほしいと思います。
八木沢川が千曲川に注ぐあたり、相之島機場周辺は、美しい水辺景観を持った場所です。ゆるやかなせせらぎをのぞくとコイやフナがその背を見せ、水鳥が陽を浴びて遊んでいます。

このあたりは、排水機場ができるまで水害に長い間悩まされてきた場所ですが、水の害を受ける反面、水の「恵み」の豊かさをこれほど感じさせてくれる場所もありません。

八木沢川、旧百々川合流点付近

相之島排水機場
須坂市は山々から流れ出した川筋が作り出す扇状地と、千曲川に沿った沖積地を包括し多彩な景観を持っています。千曲川沿いの沖積地周辺は、須坂市内でも山近くの集落に育った私は知らなかった「水郷の風景」です。千曲川の流れは落合橋から中野市立ケ花にかけていちばんゆるやかになります。その長さは13キロメートル。須坂市はまさにその流れのほとりに位置し、緑濃い豊かな水辺環境が形成されています。ふるさとの風景として、憩いの場所として大切に守りたいものです。
問合せ
須坂市教育委員会 生涯学習体育課 文化財係
TEL:026-248-9027
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